2017年3月30日木曜日

精神療法の強度 推敲 ⑪

3.やはり自尊感情セルフエスティームか?
「心の動かし方」の第三の留意点として、私は来談者のプライドやセルフエスティーム、自尊心を守るということをあげたいと考えます。ヘンリー・ピンスカー(2011)の支持療法のテキストに、支持的療法の第一の目的は患者の自尊心の維持である、と記されています。私もその通りだと思うのは、人間は自らの自尊心が守られない限りは、自分が目を逸らしたいことに直面することに心が向かわないからです。・・(略)・・・ ことは、私の発揮できるニュートラリティ、中立性とも考えます。
 以上精神療法の強度のスペクトラム、内在化された構造としての「心の動かし方」というテーマで、事例を交えて話しました。

H.ピンスカ北山修 監訳2011サポーティヴ・サイコセラピー入門―力動的理解を日常臨床に活かすために岩崎学術出版社