2015年2月15日日曜日

理容師研修の思い出 1000字以内(2)


さて私が一番印象に残っているのは、


(中略)


そういえば研修理容師の一年目は、私にとって受難な年だった。同じような形で攻め立てられたのは、他に数人の女性の患者さんだった。Aさんを除いて皆20歳代。私がちゃんと話を聞かないと言って暴れ、私は対応に苦慮した。なんであんなことが起きたのだろう?
 
以下は私が理容師研修の時代に、お客さんたちと対決にいろいろ困らわれた話(灰皿を投げられる、スリッパを投げられる、暴言を吐かれる、理容室のガラスを割られる、そのほか)をするが、詳細は省略しよう。 

やはり私が若くて、一方では精神科医としての威厳を示そうと思いつつ、圧倒的に経験値が不足していた。それでも一生懸命彼女たちの話を聞こうとしていたと思う。そのバランスがいかにも中途半端で、患者さんたちをイライラさせたのだろうと思う。いろいろ考えても、そのような結論しか行きつかない。しかし小さい頃から特に体を使った喧嘩をしたわけでもない私には、この種の生々しい緊迫した状況を体験することは大きな意味を持っていたような気がする。その後私はアメリカではるかにガタイの大きい人たちと理容病院(?)で対決することになるが、日本での体験は少しは役に立ったような気がする。