2014年3月18日火曜日

続・解離の治療論(5)

ずいぶん暖かい日である。確実に春の訪れを感じ、嬉しい。


l      ストレスやトラウマを思い起こさせる体験に誘発される場合 ・・・子供人格が形成されるプロセスは明らかではないが、ひとつの機序としては幼少時のトラウマの体験がある。幼児期にトラウマを体験したある患者さんの場合、毎日トラウマの生じた時刻に決まって泣き叫ぶ子供の人格を内部に感じたり、またその人格が実際に出てきたりする様子が見られる。その種の子供人格は登場した際にただ泣いているだけであったり、驚愕の表情を示していたりする。それはあたかもそのトラウマのフラッシュバックが、その際の人格を伴って生じているかのようである。 

l        覚醒状態が低下している場合 ・・・ 多くの子供人格が夜間や就寝前、ないしは眠剤の服用後に出現する傾向にある。この時間帯ないしは状況では覚醒レベルが落ち、大脳皮質による抑制が低下し、一般の人々も退行して子供らしくなる傾向にある。

l        催眠やリラクセーションにより誘導された場合 ・・・ 子供の人格は催眠やリラクセーションにより出てくることが頻繁にあるが、そこには催眠をかける治療者側の受容性ということも関係している。つまり治療者側に子供の人格を受け入れる用意があることで、子供の人格のほうも「安心して」出てこれるということがある。