2013年12月18日水曜日

恥から見た自己愛パーソナリティ障害(3)



だいたい男性は、年とともに怖い顔になっていく。それは皺が増し、顔の凸凹が増すからだ。大体人間の顔は、幼い頃、若い頃はつるンとしている。これじゃ迫力は出ない。(頬に刀傷などがあればそれでも違うだろうが。)そのうち陰影が増してくる。特に多少ブサイクだと、もっと怖くなる。そのうえ不愛想だと笑顔を作ることが少なく、ますます迫力が増してくる。これは宿命といってもいい。
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台を超えた男性は、だから仏頂面をしているとだいたい怖い存在に見られるのだ。そしてその男性が社会的な経験や地位を持つと、もっと怖くなってくる。年配の大学教授、政治家、上司がにこりともせずにいると、周囲はコワくて敬遠しがちになる。ところが当人は実ははにかみ屋だったりして、にっこり人に話しかけられないという事情があったりする。
自民党の○○代議士が奥さんに次のようなことを言われた、という記事をどこかで読んだ。「あなたは口下手で愛想がないから人から怖がられるのよ。もっと笑顔を見せなさい。」
多少私なりに脚色が加わっているだろうが、だいたいこんな内容だった。面白いのはコワい男性が実は人見知りだ、などの正体は、奥さんには完全にばれているということだ。そしてそれを言われた、実際に非常にコワモテの○○代議士が、何も言い返せないということだ。ということは実際人見知りだったり気弱だったりするということなのだろう。
実はこの事がもっとはっきりしているのが小沢一郎さんなのであろうが、彼のことはこれからたくさん書く予定である。

人見知り、とは対人緊張が強いということだが、この傾向はおそらく幼児期にはかなり決まっている。中には思春期を過ぎてから急速にその傾向が出る人もいるが、その傾向はその後は一生変わらない。その様な人は対人場面がぎこちなくて、出来るだけ一人でいたい。しかし自己主張をしたり、仕事で人と会ったりするときは別のスイッチが入るので結構出来たりする。人見知りの人は、特に取り立てて用事がなく、しかし日常で時々接するような「半見知り」の状態の人に、特にその傾向が現れやすい。仕事で、すなわち課題や目的がはっきりしている時は出来る会話が、課題のない対人状況ではぎこちなくなってしまう。
 それでも若い頃は、あるいは若手の時は先輩や年上や上司に対して愛想がないわけには行かず、結構無理して人に話しかける。気に行った女性には無理して声をかけることすらやってのける。ところがパートナーも決まり、仕事にも慣れて職場での地位も固まり、歳をとり、えらくなってコワい顔になると、目上の人が少なくなる分だけ「平気で恥ずかしがり」でいられるようになる。つまり人見知りが放置された状態になる。自分に「人に不愛想でいちゃだめだよ」と突っ込みを入れてくれる人は、カミさんか故郷の年老いた母親くらいしか居なくなる。(たまたま父親が存命でも、父親もまた不愛想だから、そのようなアドバイスはできない。)