2012年1月23日月曜日

心得12.患者は「甘えている」という考えをいったん排除する(1)

私にとってどちらかといえば緊張を強いられる「対象関係論勉強会」が昨日あった。特に自分のケースを出すということで二重に気が重かった。しかし司会の北山先生のおかげで非常に楽しく、スムーズに進行することができた。
人が困ったり病んだりしている他者を見てもっとも容易に、かつ安易に下す判断。「甘えているんじゃない?」人は自分に対してもしばしば同じことをする。「自分は甘えているのではないか?」これほど私たちの頭に浮かんできやすいからこそ、療法家としてはこの考えをいったん頭の一番後ろまで戻さなくてはならない。心得●に示すように、療法家は直観と反対をいかなくてはならない。もちろん常に頭の隅に置いておくことは忘れない。というのは「この人甘えているんじゃない?」という直観は、それはそれで重要な情報を与えているからだ。でもそれは最後の最後まで口にするべきではないのだ。
     (以下略)