2011年8月13日土曜日

「母親病」とは何か(1)

とある事情があり、親子病について書く。「母親病」とは知り合いの香山リカさん(彼女がこのように呼んでいいと許可済み)の本に、親子は、最初から病気である、と書いてあったからだ。おそらく彼女の書いていることは私の思いとはまったく同じではないが、似ているところは多いと思う。
昨日神さん(ママ)がこういうことを行った。私はもう早く死んだほうがいいでしょう。そのほうが息子のためだから。あの子は親がいつまでも生きていてそれが負担になるのは大変だろうから」
私はこれは「おっ、これはすごいな」と思った。わが子の幸せのためなら自分は消えていい。私は神さんが「今死ぬわけには行かない」といっていたときのことを思い出す。息子が小学校のころだ。また彼女が「あと4,5年は生きていなくちゃ」といっていたのも思い出す。息子が中学生の頃だ。だから彼女のいっていることには一貫性がある。
私はこのような彼女の考え方を「母親病」と呼ぶつもりはないが、そこにはある種の激しさ、常軌を逸した考え方がある。これは方向性を誤れば「母親病」にもなりかねない気がする。母親とはこのように通常の人間関係には生じないような激しさがあり、通常はちょっと危険なベクトルを持っていて子どもを悩ませる。(特に娘を。しかし息子も相当被害をこうむる。)そしておそらくは、生物学的、進化学的なルーツを持っているのかもしれない。